書類選考を通過できる美容看護師の履歴書の書き方｜師長が徹底解説

美容クリニックに転職したいけれど、履歴書の書き方がわからず手が止まっていませんか？

この記事の通りに書くと書類選考に受かる履歴書をサクッと書くことができます。

美容看護師が履歴書を書く前にやるべきこと

履歴書を書く前にやるべきことは、

• 美容看護師の役割と求められるスキルを理解する
• 応募先企業の特徴を調べる
• 自分の強みと美容看護への情熱を整理する

の3点です。

美容看護師の役割と求められるスキルを理解する

美容看護師の役割は、

• 点滴・注射
• 美容施術
• 急変対応

など看護師としての基礎的なことに加えて、以下の3つのスキルが必要です

1. コミュニケーションスキル
2. 提案力（営業力）
3. 信頼関係構築スキル

コミュニケーションスキル

自分がうまく行ったと思うコミュニケーションの場面を以下のテンプレに沿って書き出して下さい

• どのような状況で、誰と、どのような目的でコミュニケーションを取りましたか？
• その結果、どのような成果や変化がありましたか？
• 相手のどのような点に配慮しましたか？

提案力（営業力）

病棟経験のみの人はアルバイト経験をもとに

美容クリニック経験者は患者様にご提案した経験をもとに、

以下のテンプレに沿って書き出しましょう。

• どのような状況で、誰に、何を提案しましたか？
• 提案する際に、どのような情報を収集し、どのように分析しましたか？
• 相手に納得してもらうために、どのような工夫をしましたか？
• 提案の結果、どのような成果が得られましたか？

信頼関係構築スキル

信頼関係構築スキルについても以下のテンプレに沿って書き出しください。

• どのような状況で、誰と、どのように信頼関係を築きましたか？
• 信頼関係を築く上で、どのような行動や言動を心がけましたか？
• その結果、どのような良い影響がありましたか？
• 相手のどのような感情や状態に寄り添いましたか？

応募先企業の特徴を調べる

調べるのはクリニックのホームページです。

ホームページには、

1. 理念
2. クリニックについて
3. 当院について
4. 私たちの想い

などが必ず書かれています。

熟読しましょう。

たとえば湘南美容クリニック（SBC）の場合は、

SBC　Medical Groupより画像引用

1. お客さまに対価以上の感動を提供する
2. スタッフには誇りを持って、お客さまに感謝されることで、豊かになる
3. 社会に対しては幸福度向上に貢献する

の3点を最も大事にしていること（理念）がわかります。

上手にまとめなくて大丈夫。

思ったことをそのまま書き出して下さい。

自分の強みと美容看護への情熱を整理する

まずは自分のことをゆっくり振り返ってみましょう。

たとえば病棟で、
「落ち着いて動けた」「患者様に安心してもらえた」
そんな場面があったら、それはあなたの“強み”です。

美容看護への情熱も、
「自分が受けた施術に感動した」「美容看護師の姿に憧れた」とか

素直な気持ちでOKです。

自分の強みと美容看護への情熱を整理するためのチェックリスト

◆ 看護師としての強みを見つける
□ 患者様から感謝された経験を思い出せる
□ チームの中で自然に役割を果たしていた
□ 忙しいときも落ち着いて行動できていた
□ 後輩や新人のサポートをしたことがある

◆ 自分らしいエピソードを振り返る
□ 印象に残っている出来事がある
□ あのとき、うまく対応できたと思う場面がある
□ 相手の反応が嬉しくて覚えている

◆ 美容への関心を言葉にしてみる
□ 美容に興味を持ったきっかけがある
□ 美容看護師という仕事に憧れた瞬間がある
□ スキンケアや施術のことを日常的に調べている
□ 自分で美容成分や施術を試したことがある
□ 美容の話になると、ちょっと楽しい気持ちになる

履歴書の基本的な書き方

履歴書には正しい書き方があります。

• 基本情報
• 学歴・職歴
• 資格・免許
• 志望動機

について基本に則った書き方を解説します。

基本情報

• 氏名
• 住所
• 電話番号
• メールアドレス

は間違いないように記入します。

メールアドレスは「氏名＋数字」など、ビジネス向けのものが望ましいです。
（例：kana.yamada123@example.com）

顔写真はスピード写真でOKですが、3か月以内に撮影したものを使います。

スマホの自撮りやアプリ加工された写真NG。

面接時と同様にスーツを着用し、明るい表情で撮影するのが基本です。

学歴・職歴

すべて西暦で統一して記入します。数字は半角で揃えましょう。

【学歴】
高校入学から記載し、学校名・学科名は略さずに正式名称で書きます。

大学名は学部・学科まで記載し、「卒業」「卒業見込み」なども正確に記入します。

【職歴】
勤務先名・配属部署・勤務形態などを簡潔に記載します。
例：「〇〇病院 外科病棟にて勤務（3交代制）」

退職予定が決まっている場合は「退職予定」と書き、現職の場合は「現在に至る」と記載します。

資格・免許

すべて正式名称で記載します。

たとえば「普通自動車第一種運転免許」「看護師免許」など。

看護師免許は、免許証の交付年月日を確認して正確に記入してください。

美容や接客に関連する民間資格（化粧品成分検定、サービス接遇検定など）がある場合も、あわせて記入するとアピールにつながります。

志望動機

なぜその美容クリニックを志望するのか、以下のテンプレに沿ってあなたの言葉で書いて下さい。

履歴書を書くときの注意点

履歴書を書くときの注意点は

1. ネガティブな表現を避ける
2. 修正液や修正テープを使わない
3. 志望動機を使い回さない

の3点です。

1.ネガティブな表現を避ける

退職理由や志望動機で、
「職場の人間関係に悩んで」「夜勤がきつくて」など
つい本音を書きたくなる気持ちはわかります。

でも、ネガティブな表現は印象を悪くしてしまいます。

たとえばこんな風に言い換えると、伝わり方が変わります。

• 夜勤がしんどい→日勤中心の環境で安定して働きたい
• 人間関係が悪かった→チームで連携しながら働きたい
• 忙しすぎた→患者様一人ひとりに向き合える働き方がしたい

「これが嫌だった」という書き方ではなく、
「こうしたい」と前向きに書くのがコツです。

2.修正液や修正テープを使わない

修正液や修正テープは絶対に使わないでください。

書き間違いは必ず新しい履歴書に書き直しましょう。

美容クリニックは「丁寧さ」や「清潔感」がとても大切する職場です。

履歴書の見た目から仕事ぶりが伝わると考えられています。

3.志望動機を使い回さない

使い回しの志望動機はすぐにバレます。

どのクリニックにも当てはまるような内容では、熱意が伝わりません。

美容クリニックは、それぞれ施術内容や雰囲気がまったく違います。

たとえば

• シミ治療に強い
• 接遇を徹底している
• 経営理念

そのクリニックならではの特徴を一言入れるだけでも、印象は変わります。

志望動機は「あなたがなぜそこで働きたいか」を自分の言葉で伝えましょう。

美容看護師の履歴書に関するよくある質問

よくある3つの質問をわかりやすく解説します。

1. 志望動機と自己PRの違い
2. 美容看護師の面接でよく聞かれる質問は?
3. 面接で志望動機の伝えるときのコツは?

ひとつでもわからないことがあれば、ここで解消してください。

1.志望動機と自己PRの違いは?

この2つ、似ているようで目的がちがいます。

志望動機は、「なぜ他ではなくこのクリニックなのか」を伝える場所です。

数ある美容クリニックの中で、どうしてそこを選んだのか。
共感した理念や、惹かれた雰囲気、挑戦したい施術など、
そのクリニックだけの魅力をあなたの言葉で伝えてみましょう。

自己PRは、「これまでの経験や強みが、どう役立てるか」を伝えるパートです。

どんなふうに働いてきたか、何を大切にしてきたか、
そしてその経験がどう美容看護に活かせるかを具体的に書いていきます。

2.美容看護師の面接でよく聞かれる質問は?

履歴書の内容とリンクしていることが多いですが、
面接ではもう少し深く掘り下げられます。

たとえばこんな質問がよく聞かれます。

• なぜ美容看護師になりたいのか
• なぜそのクリニックを選んだのか
• 病棟と美容の違いをどう考えているか
• 大変だったことと、どう乗り越えたか
• 仕事をするうえで大切にしていること
• 今後の目標やキャリアビジョン
• 退職理由

ポイントは、「質問の背景」を意識すること。

大変だったことを聞かれたときは、
“困難にどう向き合うか”を見られています。

ただ出来事を話すだけでなく、
そこから何を学んだかを添えると信頼感につながります。

3.面接で志望動機を伝えるときのコツは?

いちばん大切なのは、
このクリニックじゃないとダメな理由を明確に伝えることです。

施術内容、理念、雰囲気、教育体制、接遇の方針…
何でもいいので「自分が共感したこと」を一つピックアップして、
自分の経験や価値観とつなげてみましょう。

もうひとつ大事なのが、結論から話すこと。

志望動機に正解はありませんが、
「私は〇〇という理由で貴院を志望しています」と
最初に伝えると、聞き手にもわかりやすくなります。

まとめ

履歴書や志望動機、どう書けばいいかわからないまま
手が止まっていませんか？

この記事では、そんな悩みを整理して
「書ける自分」になるためのステップをまとめました。

履歴書は、自分の思いや強みを伝えるための大切な一枚です。

正解を探すより、あなたらしく言葉にすることが
いちばん伝わります。