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美容看護師に興味があるけれど、「具体的にどんな仕事内容があるの?」「一般的な看護師と何が違うの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
美容看護師は医療と美容の両方の知識を活かして、お客様の美容に対する希望をサポートする職業です。
近年、美容医療の市場は急速に拡大しており、美容看護師の需要も高まっています。
一方で、一般的な病院勤務とは異なる点も多いため、転職前に仕事内容を理解しておくことが大切です。
参考:矢野経済研究所「美容医療市場に関する調査を実施(2024年)」
この記事では、美容看護師の仕事内容や働き方、実際の給与まで詳しく紹介します。
美容看護師の仕事内容を知れば、自分に適している職場か判断でき、就職や転職の失敗を減らせます。
美容看護師とは美容を目的とした医療機関で働く看護師

美容看護師は美容クリニックや美容外科など、美容を目的とした医療機関で働く看護師です。
一般的な看護師が病気の治療やケアを行うのに対し、美容看護師はお客様の美容に関する悩みを解決するための医療行為をサポートします。
美容看護師の主な仕事内容

美容看護師の主な仕事内容は、美容医療に特化した専門的な業務が中心です。
具体的には、以下のような業務があります。
- レーザー治療の施術
- ヒアルロン酸注射などの介助
- 手術の介助
- お客様への説明とカウンセリング
- アフターケア
- 在庫管理
レーザー治療などの施術では機器の操作から効果的な照射方法まで、専門的な技術と知識が必要です。
手術の介助業務は、器械の準備から術中の介助まで幅広く対応します。
お客様への説明やカウンセリングも美容看護師の大切な役割で、施術前の不安を和らげ、必要な情報提供を行います。
美容看護師の業務では、他の科では取り扱わない機械の操作や専門的な知識が必要です。
美容看護師の業務を経験すると、看護師の働き方の幅が広がり、新たな学びやスキルアップの機会になります。
美容看護師の1日のスケジュール

一般的な美容看護師の1日のスケジュールを紹介します。
美容皮膚科クリニックの1日のスケジュール:
- 10:00:予約の確認、施術機器の準備、ミーティング
- 10:30-12:30:午前の施術(レーザー脱毛、美容注射、肌診断など)
- 12:30-13:30:昼休憩
- 13:30-18:00:午後の施術(診療の介助、カウンセリング、手術介助など)
- 18:00-19:00:機器の片付け、翌日準備、事務作業
美容看護師が働くクリニックは、平日の夜や休日も診療に対応している職場が多いです。
そのため、日勤の勤務をシフト制で交代したり、早番と遅番に分けて勤務したりする場合もあります。
【職場別】美容看護師の仕事内容

美容看護師が働く職場は主に
- 美容皮膚科
- 美容外科
- 美容クリニック
に分かれており、それぞれで求められる業務内容や専門性が異なります。
転職を考える際は、自分がどちらの分野により興味があるか明確にしましょう。
美容皮膚科

美容皮膚科の仕事内容は、比較的侵襲性の低い治療がメインです。
- 医療脱毛
- レーザー照射
- ピーリング
- イオン導入
- 注入介助
主にお客様の肌質改善や美肌作りをサポートします。
また、美容皮膚科では注射による治療も多く行われ、ボトックス注射やヒアルロン酸注入などの業務も担当します。
美容皮膚科ではお客様との距離が近く、落ち着いた雰囲気での丁寧な接客も大切です。
美容外科

美容外科の仕事内容は、外科手術の介助業務が中心となり、より高度な技術と専門知識が求められます。
下記のような手術において、器械の準備から術中の介助、術後管理まで幅広く担当します。
- 豊胸手術
- 脂肪吸引
- 二重まぶた形成
- 鼻の整形
- フェイスリフト
美容外科では、手術に対する不安を抱えるお客様への心理的サポートも大切な役割です。
術前の説明では、手術の流れや注意点をわかりやすく伝えることで、不安の軽減につなげます。術後は痛みの管理や腫れの経過について丁寧に説明し、安心して回復期間を過ごせるようサポートします。
手術室での経験がある看護師にとって、美容外科は持っているスキルを活かしながら新たな専門分野に挑戦できる職場です。
美容クリニック

美容クリニックは美容皮膚科と美容外科を合わせた美容医療の総合クリニックです。
まずは、医療脱毛から担当して、美容皮膚科、美容外科にステップアップします。
その後、
- 美容皮膚科のエキスパート
- 美容外科のエキスパート
に分かれていきます。
最近は、痩身の分野も取り扱う美容クリニックも増えてきています。
美容看護師として働くメリット

美容看護師として働くことは、一般的な病院勤務では得られない多くのメリットがあります。
ワークライフバランスの改善から専門性の向上まで、仕事とプライベートの両方を大切にしたい人におすすめの職場です。
頑張りがお金で評価される

頑張った分だけインセンティブとしてお給料に反映されます。
インセンティブとは、個人の売上やクリニック全体の売上目標を達成した場合に、基本給に加えて支給される報酬のことです。
この制度は、看護師のモチベーション向上や、クリニックの収益増加に繋がる仕組みとして導入されています。
インセンティブには、
- 個人売上
- 指名料
- 目標達成
- 新規契約
- リピート契約
- 施術件数
- 物販販売
などいろいろな種類があります。
夜勤がない

美容看護師として働く最大のメリットの一つは、夜勤がないことです。
多くの美容クリニックや美容外科は日中の診療が基本で、規則正しい生活リズムを保ちながら働けます。
夜勤がないことで、睡眠不足による体調不良や疲労の蓄積を防ぎ、プライベートの時間も確保できます。
家族との時間を大切にしたい看護師や、趣味や自己研鑽に時間を使いたい看護師にとって、魅力的な働き方です。
夜勤手当はないですが、自由診療のクリニックでは基本給が高めに設定されていることも多いのが特徴です。
美容看護師は、ワークライフバランスを重視した働き方を希望する人に適しています。
精神的な負担が少ない

病棟看護師は、重症度が高い患者様を看護するので、精神的な負担が大きいです。
呼吸器や心電図のアラーム音や急変対応。
緊急入院やオペ出しなど。
常に忙しく緊急性の高い業務で埋め尽くされています。
それに比べると、美容クリニックは完全予約制で、緊急を要する治療や処置は全くありません。
精神的な負担は病棟に比べて、とても少ないです。
美容に関する専門知識が得られる

美容看護師として働くことで、美容医療に関する最新の専門知識が身につきます。
レーザー治療・美容外科手術など、一般の看護師では経験できない美容医療に関する技術を習得できます。
セミナーや研修会への参加を通じて、専門性を高めることも可能です。
美容看護師で得られる専門知識は、将来的に美容コンサルタントや美容関連企業への転職、独立開業にも活かせて、新たな働き方の可能性を広げられます。
社員割引で美容施術を受けられる

社員割引で美容施術が受けられるのは、美容看護師の大きなメリットです。
給与が低くても社販が充実しているクリニックを選ぶ美容看護師もいます。
美容看護師として働くデメリット

美容看護師にはメリットが多い一方で、転職前に理解しておくべきデメリットも存在します。
一般的な病院勤務とは異なる部分があるため、事前の把握が大切です。
営業する必要がある

お客様にご来院いただくために広告を出します。
広告を出すにはお金がかかるので、お客様がお支払いする金額が広告費用より上回らなければ赤字に。
そこで、看護師の営業が必要になります。
看護師としての倫理観から、利益を追求する営業活動に罪悪感や抵抗を抱くことがあり、デメリットと感じる人も多いです。
ですが専門職の場合、プロの目線でお客様のお顔・お身体全体にアドバイスすることが自然と営業活動につながります。
一般的な営業が『商品を売ること』をゴールとするのに対し、私たちは『お客様の不安を解消し、納得のいく選択を支援すること』をゴールとしています。
エビデンスや治療効果、費用、ダウンタイムなどを丁寧にわかりやすく説明すると、お客様からは「丁寧に説明してくれてありがとう!」と感謝される点が、一般的な営業とは異なる点です。
土日祝に休みを取りにくい

美容看護師のデメリットの一つは、土日祝日に休みを取りにくいことです。
美容クリニックの多くは平日に仕事をしている顧客がターゲットであり、休日も診療を行なっています。そのため、休日に休みが取りにくいのが特徴です。
家族や友人との予定を合わせにくく、子供の学校行事や冠婚葬祭への参加が困難になる場合もあります。
ただし、平日に代休を取れるため、観光地や商業施設が空いている時間帯にプライベートを楽しめるのはメリットです。
シフト制の勤務に慣れている看護師であれば、それほど負担に感じない方もいます。
転職前に勤務先のスケジュールを確認し、自分の生活に適しているか判断しましょう。
一般病院へ転職するときに不利になる

美容看護師のキャリアが長くなると、一般病院への転職時に不利になる可能性があります。
美容医療は予防医学の側面が強く、急性期医療や慢性期医療とは異なるスキルが求められるためです。
一般病院では、救急対応や重篤な患者のケアなど、美容クリニックでは経験しにくい業務が中心です。
美容看護師として働く期間が長くなるほど、急性期患者の看護から遠ざかってしまう懸念があります。
しかし、美容看護師で身につけた以下のスキルは、一般病棟での看護や患者満足度の向上に活かすことが可能です。
- 接客スキル
- カウンセリング能力
- 美容医療に関する専門知識
- 美容外科の周手術期看護
転職時には、美容看護師の経験をどのように活かせるかをアピールすれば、評価される場合もあります。
美容看護師の給与

美容医療業界は成長市場で、看護師を確保するために良い待遇のクリニックが増えていています。
一般的な病院勤務と比較して、美容看護師の収入の特徴を解説します。
平均年収

美容看護師の平均年収は、一般的な病院勤務の看護師より高い傾向があります。
常勤看護師の平均給与は約36万円・賞与は約84万円のため、この金額をもとに年収を計算すると約516万円です。
美容看護師に絞った年収の公的データはありませんが、各クリニックの採用情報から年収450万〜600万円が相場。
美容看護師の給与は、日勤のみで看護師全体の平均給与と同等なのが特徴です。
参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
インセンティブ制度

頑張りやクリニックの業績が、給与にプラスされることをインセンティブ(報奨金)制度と言います。
インセンティブ(報奨金)制度は、
- チームボーナス
- 個人ボーナス
の2種類。
チームボーナスは、
◯月は◯万円達成したらスタッフ全員に支給。
個人ボーナスは、
- 物販の売上の数パーセント
- コース継続時のお支払い金額の数パーセント
など細かく規定されます。
ただし、インセンティブ制度がある職場では、営業力も必要です。
与えられた業務だけでなく、お客様への提案力やコミュニケーション能力も収入に影響する点は理解しておきましょう。
自分の努力が直接収入に反映されるため、やりがいを感じながら働ける制度です。
美容看護師の仕事内容が向いている人の特徴

美容看護師に向いている人の特徴を理解しておくと、転職後のミスマッチを防げます。
一般的な看護師とは求められるポイントが異なる部分もあるため、自分の適性を見極めることが大切です。
清潔感があり美容に興味がある
美容看護師にとって清潔感は必須の要素です。
お客様に美容医療を提供する立場として、自分自身が美しく清潔な外見を保つことが信頼関係につながります。
髪型やメイク、服装などに気を配る意識が求められます。
美容に対する興味や高い関心も欠かせません。
最新の美容トレンドや治療法について常にアンテナを張り、自分自身も美容医療を体験することで、お客様に対して説得力のあるアドバイスができます。
美容に関する知識を深めることで、信頼関係を築きやすくなります。
コミュニケーション能力が高い

美容看護師は高いコミュニケーション能力が必要です。
美容医療はお客様の主観的な満足度が重視される分野で、お客様との信頼関係や心理的な安心感が治療結果に影響します。
具体的には、以下のような関わりが大切です。
- 悩みや希望を的確に聞き取り、治療法を分かりやすく伝える
- 専門用語を多用せず、お客様の理解度に合わせた説明する
- お客様の緊張を和らげ、安心して治療を受けられるよう関わる
チーム医療の一員として、医師や他のスタッフとの連携を円滑に行える協調性も必要です。
お客様の情報共有や治療方針の確認など、正確で効率的なコミュニケーションができると、サービス品質向上に貢献できます。
美容看護師になるために必要な資格と条件

美容看護師として働くには、看護師資格に加えて、美容医療に特化した知識とスキルが必要です。
転職を成功させるには、事前に必要な資格や条件を整えておきましょう。
必要な資格とスキル

美容看護師になるために基本となるのは、看護師免許です。
看護師として基本的な医療知識と技術を身につけているのが前提です。
美容医療特有の技術は、入職後に研修で習得できるクリニックが多いですが、事前にセミナーや講習会に参加しておくと転職活動で有利になります。
また、美容カウンセラーの資格やスキンケアアドバイザーの資格なども、美容看護師の専門性を示す上で評価されやすいです。
美容系の資格は必須ではありませんが、美容に対する意識の高さをアピールできます。
2024年に「美容医療認定看護師」という認定制度が新設され、美容看護師としてスキルアップを目指す人にとって、学習の幅が広がっています。
参考:一般社団法人日本コスメティック協会「日本コスメティック協会美容医療部門について」
採用時に重視されるポイント

美容看護師の採用では看護師の基本的なスキルに加えて、以下が重視されるポイントです。
- 美容に対する関心度の高さ
- 清潔感など身だしなみ
- 接客スキル
- コミュニケーション能力
美容看護師の採用時には、美容に対する関心度や接客スキルが重視されます。
面接では、なぜ美容看護師になりたいのか、美容に対してどのような考えを持っているかを明確に伝えるのが大切です。
清潔感も採用の際に評価されるポイントです。
美容クリニックの看護師としてお客様の前に立つため、美容への意識の高さが求められます。
面接時の服装やメイク、髪型などにも注意しましょう。
さらに、接客業務の経験があると高く評価されます。
美容看護師は医療職ですが、サービス業の側面も強いため、お客様に対してホスピタリティを提供できる人材が求められます。
コミュニケーション能力や協調性も評価ポイントです。
前職での具体的なエピソードを交えながら、自分の能力をアピールすると、内定率を高められます。
まとめ
美容看護師の仕事内容は、一般的な看護師とは異なる特徴があります。
レーザー治療や注射による美容施術を担当したり、手術の介助に入ったりと、美容医療ならではの専門的な業務が中心です。
夜勤がなく生活リズムが整いやすい点や美容の知識が自然と身につく点など、多くのメリットがある一方で、休日の勤務や一般病院への再転職がやや難しいといった面もあります。
自分の希望する働き方や将来のキャリアと照らし合わせて、職場を選ぶことが大切です。
美容医療のニーズは年々高まっており、美容看護師の需要は今後も高まることが予想されます。
美容看護師に転職を検討している方は、まずは美容クリニックの見学や説明会に参加して、実際の職場を確認してみましょう。